2022年10月07日 |
東ソー、均一な細胞塊形成「2.5次元培養器材」開発 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:東ソー |
東ソーは7日、創薬及び再生医療に貢献する「 2.5次元培養器材 」を新規開発したと発表した。均一なサイズの細胞塊を大量かつ簡便に形成可能という大きな特長をもっている。均一な円形の細胞接着領域が多数形成されており、細胞が自発的に細胞接着領域に接着する特性を利用している。 同培養器材を10月12日~14日、パシフィコ横浜で開催される国際バイオテクノロジー展「BioJapan」に出展する。 創薬や再生医療の分野では、iPS細胞やES細胞から作製したミニ臓器を活用する研究が活発だが、ミニ臓器を実用化するためには、均質な細胞塊を効率良く形成する技術が求められる。 従来の培養方法の一つである3次元培養では、形成する細胞塊のサイズがばらつき、均質な細胞塊を大量に得ることに課題があった。また、浮遊した細胞塊を傷つけないよう細心の注意が必要だった。 新開発した培養器材は、均一な円形の細胞接着領域にのみ細胞が接着するため、器材表面に細胞塊を接着させた状態で取り扱うことが可能で、培地交換などの作業負荷を大幅に軽減できる。また、均一なサイズの細胞塊を大量に形成するため、分化誘導効率の安定化を図ることもできる。 同培養器材は、iPS細胞や間葉系幹細胞、ガン細胞等のさまざまな細胞に適用可能で、ヒトiPS細胞の細胞塊から神経や心筋への分化誘導や、ガン細胞の細胞塊を用いた抗ガン剤薬効試験にも応用できることも確認済み。細胞塊を均一、大量、簡便に形成可能な「 2.5次元培養器材 」を展開することで、創薬や再生医療の発展に貢献していく方針だ。 ニュースリリース参照 https://www.tosoh.co.jp/news/release/2022/20221007.html |