2022年10月11日
ユニチカ、ケミカルリサイクル 2樹脂開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:ユニチカ

 ユニチカは11日、サステナブルな社会の実現に向け、樹脂事業で2つのケミカルリサイクル材料「低 CO2ナイロン6」「ケミカルリサイクルPET」を開発したと発表した。
 
(1)低CO2ナイロン6樹脂
 低CO2ナイロン6は、重合時に発生する端材を回収し、解重合によって化学的にナイロン6をモノマーであるカプロラクタムに戻し、再利用したケミカルリサイクル材料。廃棄される端材を再利用することで、廃棄物削減や地球温暖化、石油資源枯渇などの問題を解決する一助になる。将来構想として、コンパウンドなどでフィラーなどを添加した強化材料や着色材料、最終製品からのケミカルリサイクルも考える。

(2)ケミカルリサイクルPET」
 「ケミカルリサイクルPET」は、回収されたPETボトルを、独自の技術を用いて、解重合で中間原料に戻した上で再重合を行い、新たな製品を作る原料として生まれ変わった材料。化学的に中間原料物質まで分解してからもとの樹脂にまで戻すケミカルリサイクルによって、品質の劣化が少ない再生材となり、石化由来PET 対比でCO2排出量も削減することができる。また、再重合の前に共重合成分を導入することで共重合タイプが得られ、厚肉透明用途への適用も可能となる。食品衛生法改正に伴う、食品用器具・容器包装のポジティブリストに掲載された物質により構成されている。

 ユニチカでは、環境と共生する暮らしの実現を優先課題の一つに掲げ、グループ全体で製品づくりに取り組む。環境配慮型樹脂全体で売上高数十億円規模の商品群構築を目指す。