2022年10月13日 |
東北大、金属アレルギー抑制の歯科用ワイヤー開発 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:東北大学 |
東北大学大学院 歯学研究科の北浦英樹准教授らの研究グループは12日、生体親和性に優れたセラミックスの窒化チタン(TiN)をイオンプレーティング法で矯正用ワイヤーにコーティングした結果、ワイヤーからの金属溶出が抑制できることを発見したと発表した。さらにTiNは、コーティングが剥離する主な原因として考えられる歯ブラシで、20000回磨いても剥がれないことを実験で明らかにした。 不正咬合を治すために用いる金属製の矯正装置から、口腔内への金属イオンの溶出は、金属アレルギーを有する患者にとって問題となる。特に鉄合金であるステンレススチール製矯正用ワイヤーのイオンの溶出が問題になっており、金属アレルギーを有する患者の治療に制約となる。 同研究成果により、金属アレルギーを有する矯正歯科患者に対してもイオンプレーティング法によるTiNコーティングを行ったステンレススチール製ワイヤーを適用できる可能性が期待できる。 同研究成果は22年9月22日にオープンアクセスジャーナル「Applied Sciences」に掲載された。 ニュースリリース参照 https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20221012_01web_tin.pdf |