2022年11月01日 |
東海大など、正常眼圧緑内障の新しい発症機構解明 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:東京大学 |
国立病院機構 東京医療センター分子細胞生物学研究部の岩田岳部長らの研究チームは31日、東海大学、山梨大学、東京大学、東北大学などと共同で、正常眼圧緑内障の新しい原因遺伝子(METTL23)を発見し、その発症メカニズムを解明したと発表した。 同研究で、この遺伝子が家族性正常眼圧緑内障と一般的な正常眼圧緑内障の両方に関連することが明らかにされた。 緑内障は日本では中途失明原因第一位の眼疾患で、約500万人の患者がいると推定されている。日本人40歳以上の有病率は約50%、といわれ、加齢に伴いその割合は増加する。 研究チームは今回、患者iPS細胞やノックインマウスを使った実験を行い、ヒストンメチル化転移酵素をコードするMETTL23遺伝子の変異によって、細胞核内のヌクレオソームを構成するヒストンのメチル化に影響し、エピジェネティックスの異常による正常眼圧緑内障を発見した。 ゲノムDNAやヒストンのメチル化は遺伝子発現を制御しており、これを総称してエピジェネティックスと呼んでいる。エピジェネティックスと緑内障との関連は長い間推測されてきたが、今回初めてその直接的な証拠が得られた。 ニュースリリース参照 https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20221031_01web_glaucoma.pdf |