2022年11月30日
世界で2種め「ギンリョウソウ」の新種発見
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:東北大学

 神戸大学理学部の末次健司教授と東北大学 農学研究科の陶山佳久教授らの研究グループは30日、世界でも2種めとなる「ギンリョウソウ」(銀竜草)の新種を発見したと発表した。
 
 「ギンリョウソウ」はツツジ科の多年草で、日本全国のほか、中国やヒマラヤ、ロシアなど広範囲に分布しており、これまでは世界的にもギンリョウソウ属は、1種のみと考えられていた。
 
 日本のギンリョウソウの中に未知の種が含まれていたことは、学問的にもインパクトが高いとされる。

 末次教授らは、20年にも及ぶ調査を行い、「ギンリョウソウ」の中に名前がついていない種が含まれることを解明した。最初の発見場所である霧島にちなみ「キリシマギンリョウソウ」と命名した。またキリシマギンリョウソウは、寄生相手である菌類の種類を変えることで、ギンリョウソウから種分化したことが示唆された。花びらが薄紅色で、ガラス細工のような“幻想的な美しい植物”という。
 本研究成果は、11月30日に国際誌「Journal of Plant Research」にオンライン掲載された。
 
ニュースリリース
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20221125_03web_gin.pdf