2022年12月06日
東北大「6重界面」磁気トンネル接合素子開発
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:東北大学

 東北大学国際集積エレクトロニクス研究開発センターの遠藤哲郎センター長・教授のグループは5日、従来法の3倍となる6重界面磁気トンネル接合素子(iPMA Hexa-MTJ)を開発したと発表した。

 工業製品化されている従来の2重界面磁気トンネル接合素子(Double-MTJ)では困難だった、25nmの微細MTJにおいて 260℃のソルダーリフロー耐性、 1千万回(1×107回)以上に到達する高書込み耐性と400℃の耐熱性を同時に達成した。

 今回、実証した25 nm のiPMA Hexa-MTJ は、1桁nm世代 (X nm世代)の最先端のロジック半導体プロセスのデザインルールに適合している。これにより、STT-MRAMの適用範囲が最先端半導体微細加工領域にまで拡大することから、IoTやAI等の幅広い分野でのエッジデバイス等のプロセッサ(CPU)やマイコンにおける低消費電力・高性能化が図られる。Society5.0やカーボンニュートラル社会の実現へ大きく貢献すると期待できる。
 
 同成果は12月3日~7日に米国サンフランシスコで開催された、米国電子情報学会主催の「国際電子デバイス会議(IEEE International Electron Device Meeting)」で発表された。

(プレスリリース)
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20221205_01web_iPMA.pdf