2022年12月09日 |
東北大、多年生植物が日本全土に分布した要因を解明 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:東北大学 |
植物の低温耐性についてはこれまで1年生植物のシロイヌナズナを中心に研究が進められてきたものの、越冬性が環境適応に重要な要因となる多年生の植物での知見は限られていた。 東北大学大学院 生命科学研究科の佐藤修正教授らとオーフス大学(デンマーク)、ノースカロライナ州立大学(アメリカ)の国際共同研究グループは9日、日本全土に自生するマメ科のミヤコグサ集団を東北大学の実験施設で栽培し、解析した結果、2つの受容体様キナーゼ遺伝子が越冬性に関与することを見出したと発表した。 また、今回同定したこれらの遺伝子が、氷点下の気温にさらされた後の新芽の形成に重要な役割を果たすこと、その塩基多型により低温による発現誘導能を獲得したことが、低温環境への適応が必要な地域への分布域の拡大に寄与したことを明らかにした。 多年生植物の低温耐性に普遍的な受容体様キナーゼが関与していることを明らかにしたで、今後、関連作物の育種への応用が期待される。 同研究結果は、2022年11月30日付の「Plant Physiology」誌に掲載された。 ニュースリリース参照 https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20221209_02web_lotus.pdf |