2022年12月09日 |
東大、おたふくかぜウイルス宿主タンパク質発見 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:東京大学 |
東京大学大学院 医学系研究科の竹田誠教授らの研究グループは9日、ムンプスウイルス(MuV)の感染後期過程に必要な宿主タンパク質を探索した結果、小胞体-ゴルジ体間の物質輸送に関わるUSE1というタンパク質が、MuVの膜融合タンパク質(Fタンパク質)の安定性保持や、正確な糖鎖付加のために重要な機能を持っていることを明らかにしたと発表した。 MuVは、耳下腺の腫れや痛みを主徴とし、しばしば重篤な合併症を伴うおたふくかぜの病因となるウイルス。ウイルスが増殖するためには細胞に感染し、細胞(宿主)の助けを借りなければならないが、MuVがどのように細胞内で増殖し、病気を起こすかを理解するには、感染に関わる宿主因子を探し、その機能を明らかにすることが必要だった。 竹田教授らの研究の成果は、MuVの増殖機構の解明だけでなく、おたふくかぜの治療薬開発につながると期待できる。同成果は、2022年12月8日に米国科学誌「PLOS Pathogens」オンライン版に掲載された。 |