2023年01月10日 |
伊藤忠、家庭用蓄電池の遠隔制御 実証開始 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:伊藤忠商事 |
伊藤忠商事は、子会社のグリッドシェアジャパン(本社:東京都港区、村瀬 博章 社長)を通じて、小売電気事業者と提携し、NFブロッサムテクノロジーズ(本社:神奈川県横浜市、NFBT)が製造販売する家庭用蓄電池を遠隔で制御する実証を開始する。この取り組みを通じて、電力需給逼迫の回避、及び小売電気事業者の電力調達コストの低減等、再生可能エネルギー大量導入時代における電力需給の最適化を目指す。 わが国は中長期的に電力需要の増加に伴う供給不足が懸念されており、幅広い分野で無理のない節電や省エネ対策が求められている。また、脱炭素化の流れの中で加速する再生可能エネルギーは、発電量が天候等によって変動するため、蓄電池等による調整力が必要とされる。高度に制御が可能な蓄電池による調整力を活用することで、再生可能エネルギーの更なる普及に寄与すると見込まれる。 伊藤忠商事はこれまでに販売した約5.5万台の家庭用蓄電池のうち、AIを活用して電力の最適制御を行うグリッドシェアジャパンのネットワークに接続されている約3.5万台の蓄電池を活用し、小売電気事業者との連携を通じて、電力需給逼迫の回避を目指すことにした。 まずグリッドシェアジャパンの顧客を対象に、蓄電池を使った電力の需給バランスの調整実証(DR実証)を行う。具体的には、電力需給が逼迫しやすい時間帯に、提携する小売電気事業者の要求に応じてグリッドシェアが遠隔で蓄電池を充放電することで、事業者の電力の使用を抑制し、電力の需給バランス調整を図る。脱炭素社会における分散型エネルギーの実現に貢献していく方針だ。 ◆DR:デマンドレスポンス(Demand Response)の略。電力の需要(消費)と供給(発電)のバランスをとるために、需要家(消費者)側の電力消費量を調整すること。 |