2023年01月23日 |
京大、川や池の水汲むだけで生息する生き物解明 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:京都大学 |
近年、川や池の水を汲むだけで、そこに生息する生き物全て(生物相)を網羅的に究明する環境DNAからのメタゲノム(群集)解析は、世界的にも大きな脚光を浴びている。魚類や鳥類、哺乳類、甲殻類などでは汎用性の高い遺伝子マーカー(PCRプライマー)が開発され、環境DNA解析などに多用されている。 地球上で最も種多様性の高い生物群である昆虫では、網羅的な群集解析の需要こそ大きいものの、種多様性が高い分だけ遺伝的多様性も高いことから、昆虫全般に適用可能な汎用性の高い遺伝子マーカー開発は困難視され、他の動物群に比べて遅れていた。 だが、今回、鈴木智也 京都大学 地球環境学堂特定研究員、竹中將起 信州大学特任助教、谷野宏樹 基礎生物学研究所学振特別研究員らが公開した遺伝子マーカーは、論文内の試行においても高い汎用性が示され、高い注目を集めている。今後、水生昆虫だけでなく昆虫類における群集解析も急激に加速することが期待されている。 本研究成果は、2023年1月3日に、「Limnology」に掲載された。 (発表の詳細) https://www.kyoto-u.ac.jp/sites/default/files/2023-01/20230120_suzuki-84542c291183dbd1a06ebdc88c30ddc3.pdf |