2023年01月30日
UBE、CO2などガス分離膜製造設備 1.8倍増へ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:UBE

 UBEは30日、CO2 分離膜など膜需要が好調なため、宇部ケミカル工場内のガス分離膜用ポリイミド中空糸製造設備および堺工場内のガス分離膜モジュール製造設備の増設を決めたと発表した。いずれも2025 年度上期に稼働予定で、生産能力は現行比約 1.8 倍となる。

 同社は水素分離膜、除湿膜、窒素分離膜、CO2 分離膜、有機蒸気脱水膜など、幅広い用途に向けて分離膜事業を展開。ポリイミド製の中空糸を宇部ケミカル工場、モジュールを宇部ケミカル工場と堺工場でそれぞれ製造している。
 
 近年では再生可能エネルギーの利用拡大を背景として、バイオガスから二酸化炭素等を除去し、燃料となるバイオメタンを抽出する CO2 分離膜の需要が欧州・北米を中心に急増しており、今後も世界的な市場拡大が続くと見込まれることから今回、生産体制の強化を決めた。

 同社は昨年5 月に発表した中期経営計画「UBE Vision 2030 Transformation/1st Stage」の中で、地球環境問題への貢献とスペシャリティ化学の成長を掲げ、地球環境と人々の健康、豊かな未来社会に貢献する企業グループ構築を目指している。ガス分離膜事業では、特にバイオメタン用 CO2 分離膜の供給を通じて環境・エネルギー分野での事業展開を拡大し、サステナブル社会の発展に貢献していく方針だ。
 
ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1675044566.pdf