2023年02月06日 |
東大、肝臓の細胞膜から栄養素コリン代謝経路 発見 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:東京大学 |
東京大学大学院 医学系研究科の村上誠教授、東京都医学総合研究所の平林哲也主席研究員らの研究グループは6日、慶應義塾大学、昭和大学などと共同で、「肝臓のリン脂質に貯蔵されるコリンを取り出す新たな代謝経路」を発見したと発表した。 肝臓の細胞膜リン脂質から必須栄養素であるコリンを取り出す新たな代謝経路を発見した。 コリンは、発育、肝機能、認知機能、中性脂質の輸送などに重要な栄養素であり、肝臓において必須アミノ酸のメチオニンの再生にも利用される。本研究の成果により、コリンやメチル基の不足によって起きる疾患の病態解明と、これらの脂質分解酵素を標的とした新規治療法の開発が期待できる。 同研究成果は、米国セル出版(Cell Press)発行の学術雑誌「Cell Reports」オンライン版に2023年1月30日に公開された。 ◆コリン :水溶性のビタミン様の栄養素で、細胞膜を主要構成成分であるホスファチジルコリンや、神経伝達物質のアセチルコリンの原材料となる。肝臓以外の臓器ではほとんど作られず、コリンの欠乏は肝機能の低下や脂肪肝を引き起こす。米国では必須栄養素として指定され、1日の摂取目安量が設定されている。 (発表の詳細) https://www.m.u-tokyo.ac.jp/news/PR/2023/release_20230116.pdf |