2023年02月08日 |
積水化成、発泡ポリスチ 再生利用拡大へ |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:積水化成品 |
積水化成品工業は8日、これまで臭気除去が困難だった魚函のリサイクル技術を確立し、「 エスレンビーズ RNW 」の再生原料として量産化を開始したと発表した。環境・社会課題解決型事業への転換を掲げ、サーキュラーエコノミー(循環型経済)を軸に据えた事業構造への変革をめざす取り組みの一環となる。 同社は1970年代から発泡スチロールのリサイクルに業界とともに取り組んできた。すでにリサイクル率は92%(2021 年実績)と高い。また、原料が単一素材のため、水平リサイクル(同じ製品に生まれ変わる)に適している。2000 年代には、使用済みの家電梱包材や廃家電部材のマテリアルリサイクルを実現した「エスレンビーズ RNW」を市場投入している。 しかし、発泡スチロール製品の用途の約50%を占める食品関連材(魚函など)に関しては、特有の臭気除去の他にもいくつかの課題があり、マテリアルリサイクルの用途は限定されていた。 同社は、魚函の臭気成分の特定と脱離の検討を進め、リサイクル技術と重合技術を融合させることで、バージン原料を使用した発泡スチロールと比べて、同等性能での提供を可能にした。現在までに、魚函由来の発泡スチロールの再生原料比率を最大50%まで可能な量産化技術を確立済みだ。 同社は引き続きバージン原料の活用を極力抑えた発泡スチロールの水平リサイクル実現に向けた取り組みを追求していく方針だ。 ニュースリリース https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1675823738.pdf |