2023年02月09日 |
三菱ケミ、量子コンピューターで新たな計算手法開発 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:三菱ケミカルグループ |
三菱ケミカルグループは9日、、慶應義塾大学および日本アイ・ビー・エムと共同で「光機能性物質のエネルギーを求めるための量子コンピューターを用いた新たな計算手法」を開発したと発表した。また、その論文が世界的に権威のある Nature Research 出版社の「npjComputational Materials」に掲載され注目を集めた。 三菱ケミカルなど3者 は、光機能性物質のエネルギーを高い精度で求めるために、[A]スピン保存量子回路の設計指針と、[B]励起状態の新しい計算方法「制約条件自動調整変分量子固有値法(VQE/AC 法)」を開発した。 これらを組み合わせ、日本初のゲート型商用量子コンピューター「IBM Quantum System One」上で、フェノールブルー色素の光吸収と熱失活に関わる構造でのエネルギー計算を行った結果、基底状態・励起状態のエネルギーをわずか 2 kcal/mol の誤差範囲で求めることに成功した。 この研究成果は、光機能性物質の理解と設計に不可欠な基底状態・励起状態上での構造最適化への道を開くと期待される。 ニュースリリース https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1675916900.pdf |