2023年02月14日

世界初・がん細胞放射線治療効果の予測成功、弘前大

【カテゴリー】：行政/団体 【関連企業・団体】：北海道大学

実験室で扱われる均質な培養細胞は放射線治療効果が数学的に予測できるが、体内のがん組織は本来不均質な細胞集団のため、治療効果の予測は不可能だった。 だが、弘前大学医学部保健学科の嵯峨涼助教と北海道大学および日本原子力研究開発機構の研究チームは14日、不均質性をもたらす原因であるがん幹細胞の定量的な測定法を利用し、新たな予測モデルを開発することで、細胞実験で得られるがん細胞の殺傷効果と、患者の治療成績を同時に再現することに世界で初めて成功したと発表した。 今回は、肺がんの放射線治療効果について検討したが、今後は、様々ながん組織への応用や、がん幹細胞の含まれる割合が異なる患者に合わせたオーダーメイド治療への発展が期待できる。 同研究成果は2023年2月15日付「Radiotherapy and Oncology」に掲載される。 ニュースリリース参照 https://www.hokudai.ac.jp/news/pdf/230214_pr.pdf