2002年03月11日
日本カーボンと新日鐵化学、特殊炭素製品で事業統合
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:新日鐵化学

 日本カーボンと新日鐵化学はの両社は11日、2003年1月をめどに両社グループの特殊炭素製品事業を統合をすることで、基本合意に達したと発表した。 今後「統合委員会」を設置し、具体的な検討を進める。発表内容次の通り。
 
1 .統合の背景
 特殊炭素製品というのは、ピッチコークス等を主原料として、微粉砕、成形、焼成、黒鉛化等の工程を経て作られる黒鉛素材をベースとし、各種用途に応じて機械加工・表面処理等を施した炭素・黒鉛製品のことで、耐熱性、導電性、耐薬品性などに優れ、半導体・通信・電子機器製造用、原子力用、航空・宇宙用、機械・輸送機器用、工業炉用など幅広い用途に使用されている。今後も先端的産業分野を中心に、用途は拡大が見込まれている。

 しかし、IT 不況等による需要低迷た、企業間競争の激化から、厳しい事業環境が続くと予測され、商品開発力や生産販売体制の強化・安定が重要な経営課題となってきた。
 
 このため、協力の可能性について検討した結果、黒鉛素材製造技術や機械・機器分野の販売に強みを持つ新日鐵化学グループと、製品加工・処理技術、半導体分野での販売に強みを持つ日本カーボングループが事業統合することにより、
(1) 素材生産、製品加工・処理、販売、研究開発等すべての機能を補完し合い、幅広い需要分野に対応できる強固な事業基盤確立が可能となる。

(2) コスト競争力、商品・技術開発力の強化とともに、効率的な事業運営体制が確立され、業界最高レベルの特殊炭素製品事業を構築できる、との点で一致した

2 .統合新会社の概要
(1)会社名 : 未定
(2)本社所在地: 未定
(3)資本金 : 未定
(4)資本構成 : 両社による折半出資
(5)社長 : 未定
(6)役員 : 両社同数
(7)従業員 : 未定
(8)売上高 : 約70 億円
(9)事業内容 : 等方性黒鉛等の素材ブロック製品の製造・販売、及び
応用加工製品
半導体製造用部材、放電加工電極、電解用電極、連続鋳造用ダイス等)の製造・販売

3 .統合対象事業の概要
(1)日本カーボングループ:日本カーボン(株)の当該事業に係る全部門及び子会社(売上高36億円(平成13 年12月期決算)従業員数70名(子会社除く)
(2)新日鐵化学グループ :新日化テクノカーボン(株)の全事業(売上高 31億円(平成13年3月期決算)従業員数68名(関係会社除く)(本社:宮城県黒川郡大郷町、資本金498百万円、新日鐵化学90.7%出資)

4 .事業統合の方法・スケジュール
設立方法 : 会社分割制度を利用して設立
スケジュール: 平成15 年1 月、新会社営業開始予定