2023年04月12日
北大、水深7,200 mの超深海域から新種の甲殻類
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:北海道大学

 北海道大学、京都大学、東京大学の研究グループは11日、千島海溝の超深海域から寄生性甲殻類の新種を発見したと発表した。

 地球最後のフロンティアとも呼ばれる深海域、特に水深6,500 mより深い超深海域は、世界的にも調査可能な研究船・潜水艇等が限られることから、まだ多くの発見余地が残されている海域とされている。

 北大理学研究院の亀井敬和講師らのグループは2022年、学術研究船「白鳳丸」による超深海生物調査で、千島海溝の水深約7,200mから採集した深海性ワラジムシ類の脚や体に、丸い実のようなものがぶら下がっているのを発見した。
 
 詳細な観察の結果、これまで北大西洋の水深3,550 m以浅からしか報告のなかったDiexanthema(ディエクサンセーマ)属というカイアシ綱甲殻類の寄生性種であることが分かった。名前のついていない種(未記載種)であったため、新種 Diexanthema「hakuhomaruae(ハクホマルアエ)」として報告した。同研究成果は、2023年4月4日に「Acta Parasitologica」誌に公開された。

ニュースリリース
https://www.hokudai.ac.jp/news/pdf/230411_pr2.pdf