2023年05月18日 |
北海道「ウシの繁殖改善に新たな可能性」 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:北海道大学 |
NOSAI 北海道(北海道農業共済組合)の八木沢拓也係長と岡山大学学術研究院の内山淳平准教授らの研究グループは17日、ウシの子宮内細菌叢と受胎との関連性を見出したと発表した。ウシの繁殖改善に新たな可能性を見つけた。 ウシの子宮内膜組織生検のために採材した検体を用いて、ウシの子宮細菌叢解析を行った。 同研究成果は4月26日、米国微生物学会誌「Microbiology Spectrum」に掲載された。 受胎性の低下は、ウシが分娩して搾乳がまた可能となるまでの期間が延長することで飼養コストの増大につながり、酪農家への経済的負担を大きくする。今回、農場の飼養管理の違いで子宮内細菌叢が異なること、また、受胎性に関連して子宮内細菌叢が変動することを明らかにした。この研究成果は、ウシの低受胎を早期診断できる技術を開発できる可能性があり、受胎性の改善に向けた飼養管理方法の提案など、酪農の繁殖における諸問題の解決が期待される。 <用語の解説> ◆細菌叢・マイクロバイオーム :共生する微生物(特に細菌)の総体 (発表論文) https://journals.asm.org/doi/10.1128/spectrum.04764-22 |