2023年05月23日
菱ガス化、台湾社と骨粗しょう薬 第1相試開始
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:三菱ガス化学

 三菱ガス化学は23日骨粗しょう症や多発性骨髄腫などの治療に使用される抗体医薬「デノスマブ」のバイオシミラー(後続品)である SPD8 について、台湾の大手医薬品メーカーGlycoNex 社(グリコネックス)と共同で、臨床試験第1相試験を国内で開始したと発表した。

 デノスマブは、破骨細胞を阻害することで骨吸収を抑制し、骨量の減少を遅らせることで、骨粗しょう症治療薬や多発性骨髄腫による骨病変および固形がん骨転移による骨病変ならびに骨巨細胞腫の治療薬として既に開発・販売されている。

 三菱ガス化学と GlycoNex 社は、これらの治療薬に対するバイオシミラーの開発を進めており、今回共同開発した SPD8は、先行バイオ医薬品と組成、品質、安全性の点で高い類似性を示している。両社は、SPD8 を日本で製造し、国内市場に販売展開していく計画だ。

 臨床試験第1相試験は、生物学的同等性試験と安全性等の評価を行うが、このほど国内での被験者への投与を開始した。

 デノスマブを含有する二つの先行バイオ医薬品の世界売上高は、2022 年に 36 億ドルと 20 億ドルに達している。今後高齢者人口の増加とともに、デノスマブの市場は拡大が見込まれている。両社は積極的に世界展開を進めていく方針だ。

 ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1684823457.pdf