2023年05月30日 |
名大など、尿検査でがん診断分析ツール開発へ |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:名古屋大学 |
名古屋大学 大学院工学研究科の馬場嘉信教授らの研究グループは30日、東京大学、モンクット王工科大学(タイ王国)などと共同で、ナノワイヤ表面での尿中cfDNAのキャッチ&リリース技術を開発し、尿中cfDNAから、神経膠腫(グリオーマ)における遺伝子変異であるIDH1変異の検出に成功したと発表した。 尿中 cfDNA は、がんのスクリーニング、診断、予後、がんの進行や治療効果のモニタリングのための真の非侵襲的バイオマーカーとして認識されている。 研究ではナノワイヤ表面とcfDNA表面の水素結合に着目し、水素結合を介したcfDNAの「キャッチ」、競合的に結合可能な分子の導入によるcfDNAの「リリース」のメカニズムを解明し、尿中cfDNAのキャッチ&リリース技術を開発した。 本技術を展開することで、従来法では分離できなかった他のがん種の尿中cfDNAの変異検出への発展が期待される。尿による簡易検査でがんの早期診断を行う分析ツールへの応用につながる。 本研究成果は23年5月30日付Elsevier 雑誌「Biosensors andBioelectronics」に掲載された。 ニュースリリース https://www.jst.go.jp/pr/announce/20230530/pdf/20230530.pdf |