2023年06月09日
日本触媒など3社「水素サプライチェーン」構築へ
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 JERA、日本触媒、千代田化工建設の3社は9日、アンモニアから水素を高効率、低コストで取り出し有効活用する、大規模な「水素サプライチェーン構築」事業に着手すると発表した。NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が募集したプロジェクトに共同で応募し、採択が決った。

 アンモニアは、次世代エネルギー資源の一つ。水素を低コストで輸送・貯蔵できる水素エネルギーキャリアとして期待されている。早期の水素社会実現のためには、アンモニアから水素を取り出すアンモニア分解技術の高効率化・低コスト化が重要課題となっている。

 3社はそれぞれの知見をあわせて、国際競争力のあるアンモニア分解技術の確立に向け、アンモニアから水素を取り出すための触媒技術を共同開発する。開発事業期間は2025年度までの約3年間。

 同事業を通じて、JERAは触媒の性能を確認するためのベンチ試験を実施し、触媒やプロセスについての評価を行い、社会実装に向けた課題を抽出する。日本触媒は、アンモニアから水素を取り出すための触媒の開発に向けて基本製法を確立する。また千代田は大規模にアンモニアを分解、水素を生産するための商業機の開発に向けて、ベンチ試験の装置設計を行い大規模化に向けた課題を明確にしていく計画だ。
 
ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1686283022.pdf