2002年03月11日 |
1月の中国の樹脂輸入、全体に台湾品の伸び目立つ |
日本品も軒並み前年超え、PP以外は大幅増 |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:丸紅 |
丸紅など大手商社の調べによると、中国による汎用6樹脂(ポリオレフィン、PS、APVC、BS)の1月の輸入通関数量は軒並み前年同月を上回ったが、国別に見ると、台湾、サウジアラビア、シンガポールなどこの1~2年の間に大幅な新増設を実施した国々からの輸入が特に高い伸びを遂げている点が注目される。中でも台湾製品は全体に大幅な伸び率となっている。日本品も6樹脂全てが前年同月を上回っている。PPは2%の微増だが、他の5樹脂はいずれもこれまでにない高い伸びとなっている。HDPEにいたっては2.13倍を記録している。 各樹脂の国別輸入通関実績のトップは、LDPEがシンガポール品で44,253トン、HDPEが韓国品で50,928トン、PPも韓国品で60,785トン、PSが台湾品で47,781トン、PVCが日本品で49,560トン、ABSが台湾品で58,468トン--となっている。かねてから圧倒的なシェアを確保してきた韓国、台湾、日本の極東3ヵ国にシンガポール品が割り込んできた点が注目される。ちなみにシンガポールのLDPEの前年同月のランクは第3位であった。シンガポールはPPでも第3位に食い込んでいる。また、シンガポール品は伸び率も極めて高い。LDPEでは4.9倍に、PPでは66.7%増、PSでは56.1%増となっている。 伸びの大きさの面での各樹脂のトップは、LDPEがシンガポール品で4.88倍、HDPEがサウジアラビア品で3.61倍、PPが台湾品で2.34倍、PSも台湾品で90.1%増、PVCも台湾品で40.3%増、ABSが韓国品で91.1%増--となっている。 特に目に付くのは台湾品全体の伸びの高さである。上記3樹脂以外でも、LDPEでは2.83倍、HDPEでは75.1%増、ABSでは24.9%増となっている。 一方、日本品の輸入通関数量も順調に伸びている。しかし、各樹脂とも日本を上回る伸びの国が多いので、数量面でのランクはさほど高くない。PVCこそ第1位だが、LDPEは第6位であり、他の樹脂は全て4位にとどまっている。日本品の詳細は以下の通り。かっこ内は前年同月比。 ▽LDPE=12,207トン(145.1%)。ランク第6位。 ▽HDPE=12,260トン(213.4%)。ランク第4位。 ▽PP =13,918トン(102.8%)。ランク第4位。 ▽PS =10,698トン(133.0%)。ランク第4位。 ▽PVC =49,560トン(138.3%)。ランク第1位。 ▽ABS = 7,553トン(126.8%)。ランク第4位。 |