2023年07月07日 |
東北大、光と電気書き込める磁気メモリ開発 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:東北大学 |
東北大学大学院 工学研究科の好田誠教授の研究グループらは6日、単純な強磁性/非磁性2層構造である単結晶コバルト/白金構造が、外部磁場を用いなくても電流注入で磁化反転が可能であることを明らかにしたと発表した。 半導体集積回路は消費電力増大や配線遅延の問題を抱えており、光配線など光を利用した高速・低消費電力化の取り組みがなされている。光と電気どちらでも情報を記録できる実用的な材料はなく、光と電気の高度な融合を目指す上でボトルネックとなっていた。 コバルトと白金の積層構造は、これまで光照射によりコバルトの磁化が反転する材料として知られていたが、無磁場で電気的に磁化反転ができることは分かっていなかった。 好田教授らは今回、光で情報記録が可能であるコバルト/白金構造が、今回電気でも効率的に情報記録できることを示し、光ファイバーからでも電気配線からでもデータを蓄積できる光電融合が可能な不揮発性磁気メモリ材料の開発に成功した。 本手法により、光と電気信号を同時活用する高速・大容量サーバーやリアルタイム処理が必要なエッジデバイスの記録材料として期待できる。 同研究成果は7月2日付の材料分野の専門誌「Advanced Functional Materials」にオンライン公開された。 ニュースリリース参照 https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv_press0706_05web_memory.pdf |