2023年07月18日 |
帝人と熊谷組、耐火建築向け強化集成材 開発へ |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:帝人 |
熊谷組と帝人の両社は、耐火建築物に利用可能な高機能繊維強化集成材の開発に着手した。帝人が保有する高機能繊維強化集成材「LIVELY WOOD(ライブリーウッド)」と、熊谷組が有する木質耐火部材「環境配慮型 WOOD2(ラムダウッドツー)」の技術の融合を目指す。(一財)建材試験センターで梁の耐火試験を行い、2 時間耐火が必要な建築物に適用するための基準を満足する性能を有することを確認済みだ。 近年、環境配慮や国産材活用などの観点から、戸建て住宅以外の建造物にも木材が選択されるようになり、部材に求められる性能も高まっている。また、建築基準法により一定の規模以上の建築物には耐火性能を有した木質部材を使用する必要がある。 帝人は、「LIVELY WOOD」という高機能繊維強化集成材を保有している。既存の集成材を炭素繊維で補強し、剛性や強度を高めた集成材で、木造建築物の用途拡大に寄与できる。だが耐火性能を有しておらず、耐火性能が必要な木造建築物に用いることができなかった。 熊谷組は、「環境配慮型 WOOD2」技術を保有している。これは、芯材を木材として、周囲に耐火被覆層を施すことで耐火性能を確保した木質耐火部材の技術で、耐火建築物を木造で実現できる。だが芯材の木材は既存の集成材等を基本としており、建築物の大スパン化には部材性能が不足する場合があった。両社は互いの技術を補うことで、耐火建築物にも利用可能な新しい高機能繊維強化集成材を開発することにした。 ニュースリリース https://www.teijin.co.jp/news/2023/07/13/20230713_01.pdf |