2023年07月25日
キアゲン、藤田医科大と消化器がん診断 共同研究
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:キアゲン

 キアゲン(QIAGEN、東京都中央区、本社=オランダ)は25日、藤田医科大学(愛知県豊明市)消化器内科学講座と共同で、同社のデジタル PCR 技術を応用し消化器進行がんの新たな診断技術の開発に着手すると発表した。

 抗がん剤は全ての人に対し同等に効果を発揮することはなく、進行がんの場合は個別化治療を選択せざるを得ないのが現状だ。がん細胞から分泌される cfDNA (cell free DNA)は正常細胞とは異なる配列を持ち、がん細胞の破壊などにより血中に放出される。

 このような血中循環腫瘍細胞由来の DNA は ctDNA(circulating tumor DNA)と呼ばれています。この ctDNA にはそれぞれのがん細胞に特異的な遺伝子変異が含まれており、デジタル PCR を使用することにより、その遺伝子をターゲットとしてがん細胞の種類を特定することができる。

 研究グループは今後、肝がん患者の血液中に含まれる ctDNA をバイオマーカーとして特定のがんへの抗がん剤の効果などを調べる研究を行う予定。将来的には、消化器進行がんに対して特定の抗がん剤の効果を早期に評価できる技術の確立および早期の治療診断開発をめざす。
 
ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1690258479.pdf