2023年08月04日

三菱ガス化、海外メタノール設備DX化へ

【カテゴリー】：新製品/新技術 【関連企業・団体】：三菱ガス化学

三菱ガス化学は4日、メタノール製造装置の蒸留自動起動システムを開発し、ブルネイ国に立地する同社の持分法適用関連会社である Brunei Methanol Company SDN.BHD.（ブルネイ・ダルサラーム国、スンガイ・リアン工業団地）の既存プラントに実装して、6月初めから運用開始したと発表した。 　同社はこれまでメタノール事業を、原料の天然ガス産出地域で大規模集中型ビジネスモデルを構築して実施してきたが、現在推進中の環境循環型メタノール構想 Carbopathでは、CO2、バイオマス、廃プラスチック排出源近くでの小型分散型ビジネスモデルを想定して展開している。 　 　多くの事業者との協業により、デジタル技術を活用したメタノール製造装置の自動運転や遠隔監視システムなどの運転支援サービスを提供し、化学装置における効率的な生産システムを提案する。 　今回実装した蒸留自動起動システム EDCS（Enhanced Distillation Control System）は、蒸留装置の起動操作に関する熟練運転員のスキル及びノウハウをデジタル化し、運転技術の標準化を可能にするシステムで、2021 年から自動化技術の開発に取り組んできた。運転員の技量によらない最適な蒸留起動が達成できるとともに、プラント操業における省力化及び省エネルギー化に貢献することをめざしている。 　同社は Carbopathの社会実装に向け、自動運転、遠隔監視、設備管理支援の3項目を中心に、引き続き技術のデジタル化を進めていく方針だ。 ニュースリリース https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1691126657.pdf