2023年08月21日
三洋化成子会社、食品接触材向け消泡剤 新開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:三洋化成

 三洋化成工業は21日、子会社のサンノプコ(本社:京都市、楡康治社長)が、世界各国の食品接触材料関連法規に準拠した 消泡剤「ノプタム 1790」を新開発したと発表した。

 「ノプタム 1790」は、食品接触材料を含む幅広い用途に適用可能な消泡剤で、高い消泡性と低ハジキ性を両立させた。食品関連の紙製品用コーティング剤に使用でき、耐水・耐油性や鮮度を保持するための酸素・水蒸気バリア性といったコーティング剤の機能を維持することができる。だが、そのコーティングした塗膜に欠陥があると、外観が悪くなり、水蒸気などが通過するなどして付与された機能も低下する。

 塗膜欠陥が生じる一因は泡で、混入した泡が塗膜表面で弾けることにより、くぼみやピンホールなどが塗膜上で生じる。そのためふつう泡を抑制する目的で、コーティング剤には消泡剤が配合されている。だが消泡性が高すぎると、消泡剤そのものがコーティング材として塗布・乾燥中にハジキの原因となることがあった。このため、消泡剤には高い消泡性と低ハジキ性が求められていた。

 「ノプタム 1790」は日本だけでなく、「アメリカ食品医薬品局法規」や「中国食品接触材料規則」、「欧州委員会規則」など主要各国の食品材料関連法規に適合しており、安全性への関心が高まる中、今後さまざまな分野に使用できる消泡剤としてグローバル展開していく方針だ。
 
ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1692584216.pdf