2002年03月08日
PTAのアジアの需給が急速にタイト化へ
三井化学の予想、供給各社とも実質フル稼働
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学はこのほど、アジア地域におけるPTAの当面の需給見通しをまとめた。それによると、同地域平均の今年の需給バランスは、過去数年続いた供給過多の状態から脱して急速にタイト化の傾向をたどるとの結論になっている。
 
 同社では、今年のPTAの総需要量が前年より7%増えて1,710万トンに拡大、一方、総設備能力は3.5%増の1,760万トンにとどまると予想している。したがって、年平均稼動率は前年より3ポイントアップして97%になると判断している。実質は供給各社の設備はフル稼働になるとの見方である。
 需要国別の需要の内訳は、以下の通りで、この中では、最大消費国の中国の需要がさらに拡大すると予想されている点が注目される。
 ▽中国   =600万トン(前年比20%増)
 ▽韓国   =300万トン(同横並び)
 ▽台湾   =260万トン(同横並び)
 ▽アセアン =250万トン(同4%増)
 ▽印パその他=190万トン(同6%増)
 ▽日本   =100万トン(同横並び)
 
 この中の中国の需給バランスについては、輸入が375万トン(2001年は311万7,000トン)、国内生産が225万トン(同210万トン)と想定している。
 なお、過去数年の年平均稼動率は、97年が89%、98年が86%、99年が92%、2000年も92%、01年が94%--と推移してきたと同社では見ている。