2023年09月27日 |
九大、1%の精密さで 種子選別の適格率向上 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:九州大学 |
食糧の生産には高品質な種子の安定供給と、そのための技術が不可欠だが、九州大学 理学研究院の松田泰斗助教らはこのほど、トキタ種苗(埼玉県さいたま市)と共同で、化学成分の「指紋情報」ともいわれる近赤外光の反射スペクトルをAIモデルに学習させ、多様な作物種子の適格率を「あと1%」の精密さで改善できる、新たな選別技術を開発したと発表した。 また、シンフォニアテクノロジー社(東京都港区)とともに、この技術を組み込んだ選別装置の製作も進めており、その実用化を通じて、「シードロス」の解消を含む、持続可能な食糧生産に貢献できることが期待される。 本研究の成果は米国オンライン科学誌「PLOS ONE」(9月20日付)に掲載された。 <用語の解説> ◆種子の適格率 :種子の品質を左右する特性は、発芽能だけではない。一部またはすべての特性が要件を満たすものの割合を「適格率」と表現する。 ◆シードロス :食品が消費されずに廃棄される「フードロス」から得た造語で、作物生産用に調製された種子が、その目的に使用されずに廃棄されることを表わす。 ニュースリリース参照 https://www.kyushu-u.ac.jp/ja/researches/view/977 |