2023年10月16日 |
積化成のゲル素材、IT融合のイヤー製品に採用 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:積水化成品工業 |
積水化成品工業は16日、新開発のゲル素材「テクノゲル(ST-gel)」が脳波測定用電極に用いられ、BCIデバイスメーカーの CyberneX(本社:東京都大田区)から耳を塞がないイヤー型「XHOLOS(エクゾロス)Free」に採用されたと発表した。 昨今、脳神経科学とIT技術をつなぐ「ブレインテック」の進歩により、ヘルスケアやモビリティなど、さまざまな領域で脳情報の測定・可視化など新しいサービスの提供が期待されている。 CyberneX が開発する「XHOLOS」は、脳波などの生体情報へアクセスできる次世代型 BCI デバイスを用いた脳情報活用プラットフォームで、すでに耳の穴から脳波を測定するイヤホン型のBCI デバイスをリリースしているが、微弱な脳波を取得するために電極部分が両耳を塞いでしまう形状となっており、運転中の利用や長時間の装着によるストレス、音楽や映画鑑賞時での使用などに課題があった。 「テクノゲル」は、水や保湿剤などの溶媒や電解質を内部に保持した、肌に優しく安全性に優れた高機能ゲル素材で、生体電極の部材として、皮膚とのインターフェイスに広く使用されている。 CyberneXはこれまで片耳だけの装着や、内耳を塞がずに測定できるデバイスを検討していた。そのため、測定精度の向上に加えて、装着時の違和感の少ない電極を求めてきた。積水化成品は「テクノゲル」が持つ導電性や密着性などの特長を活かした電極設計を行うことで、脳波の微弱な電流を耳の外側部分から測定することに成功した。今回の「XHOLOS Free」の電極採用につながった。 ニュースリリース https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1697423333.pdf |