2002年03月08日 |
ペットリバースと日本ポリエステルリサイクルが合併へ |
日本ポリエスの愛知での事業計画は打ち切り |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:三井物産 |
PETボトルのケミカルリサイクル事業を計画していた二つの姉妹会社が突然合併することになった。愛知県半田市でボトルtoボトル工場の建設準備を進めていた(株)日本ポリエステルリサイクル(資本金4億5,000万円。加藤紀生社長)を、新たに川崎市内に同じプロセスのリサイクル工場を建設する計画を打ち出した(株)ペットリバース(資本金6億3,000万円。稲田修司社長)が吸収合併する。4月15日に新会社が設立される見通し。これに伴い、日本ポリエステルリサイクル社の計画は中途で打ち切りとなる。採算の確保が困難との判断によると見られる。 新会社名は(株)ペットリバース。資本金は当初7億8,000万円で、将来は10億円とする予定。社長は稲田修司・現(株)アイエス社長兼(株)ペットリバース社長。 株主と構成比はアイエスが50%以上、日石三菱が約15%、新菱冷熱工業が約15%、日本車輌製造が約10%となる見込み。 合併新会社は、川崎市内の日石三菱の工場用地内に年間3万トンの使用済みPETボトルの処理施設を建設する。同ボトル用樹脂を年間2万4,500トン製造する。アイエスが保有している技術を採用する。今年6月に着工、来年秋に完成させる。建設所要資金は約80億円となる見通し。うち40億4,000万円を国と川崎市とで「エコタウン」推進事業の一環として補助することになっている。 今回の合併によって、先発の日本ポリエステルリサイクルは事業の計画段階で消滅することになるわけで、これに伴い、同社に資本参加していた三井物産と日立物流の両社(ともに10%出資)は同事業から手を引く。45%を出資していた筆頭株主の日本車輌製造は新会社における出資率が大幅に低下、代わって、35%を保有していたアイエスが筆頭株主となってリーダーシップを発揮していくことになる。 |