2023年10月30日 |
阪大・北大、AIで新型コロナ高精度識別 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:大阪大学 |
大阪大学産業科学研究所の谷口正輝教授と北海道大学遺伝子病制御研究所の村上正晃教授らの研究グループは26日、AIナノポアを用いて、変異型新型コロナウイルスを1個単位で、高精度に識別することに成功したと発表した。また、AIナノポアは、変異型ウイルスのスパイクタンパク質を識別していることが分かった。AIナノポアを用いてオミクロン型の唾液検体を検査した結果、感度100%、特異度96%を達成した。 これまで新型コロナウイルスの変異型を、迅速・高精度で検査することは困難だった。 今回、両教授らの研究グループは、AI ナノポアを用いたオミクロン型の検査を行うことで、10 分の計測時間で、感度100%、特異度96%を達成した。変異型の計測データを AIで学習するだけで、変異型の検査が可能となる。 これにより、今後、新たな感染症が発生した場合、そのウイルスの計測データをでただ学習するだけで、迅速に、高感度・高特異度の検査手法を開発することが可能とり、新たな感染症の拡大を抑制する手法として期待されます。 本研究成果は、英国科学誌「Lab on a Chip」(10月25日付)に公開された。 <用語の解説> ◆AIナノポア シリコン基板上に直径 300nm の貫通孔を持つナノポアから得られる電流-時間波形を、AI で学習することで、1個のウイルスや細菌を高精度に識別するシステム。 |