2023年11月16日 |
北大、新種の恐竜 モンゴルで発見 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:北海道大学 |
北海道大学 総合博物館の小林快次教授らの研究グループは16日、約7000万年前(白亜紀後期)のモンゴルに生息していた、アルバレッツサウルス類の恐竜をほぼ全身骨格のまま発見し、新属新種として、Jaculinykus yaruui(ヤキュリニクス・ヤルウイ)と命名した。 解析の結果、ヤキュリニクスは進化型のアルバレッツサウルス類(パルヴィカーソル亜科)に属することが判明した。乾燥環境から湿潤環境へよく適応し、モンゴル・ネメグト盆地に生息していたことがわかった。 またヤキュリニクスの手骨格は、太い第1指と非常に縮小した第2指のみからなり、アルバレッツサウルス類でのみ知られている手指の特殊化における中間的な状態を示していた。 さらに、頭部を体に埋め、長い首や尻尾が体を包み、座るように後肢を畳んだ状態で保存されており、現在の鳥類が眠るときに見せる休息姿勢に非常に類似している。鳥類の見せるこの行動は自らの体温を逃さないようにするための体温調節戦略と考えられている。化石記録では比較的鳥類に近縁なトロオドン類恐竜・メイなどごく少数の化石でしか確認されていない。アルバレッツサウルス類のヤキュリニクスは、トロオドン類よりもはるか以前に分岐した原始的なマニラプトル類に属しており、これまで考えられているよりも鳥類の休眠行動の起源が古い可能性を示している。 なお、同研究成果は、2023年11月15日、「PLOS ONE」誌にオンライン公開された。 (詳細) https://www.hokudai.ac.jp/news/pdf/231116_pr.pdf |