2023年11月21日 |
三井化学、PET樹脂生産停止、収益見通せず |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:三井化学 |
三井化学は21日、事業収益改善の見通しが立たないため岩国大竹工場(山口県)のポリエチレンテレフタレート(PET)プラントの操業を2024年10月限りで停止すると発表した。 PET樹脂はテレフタル酸とエチレングリコールを原料とする透明性に優れた汎用樹脂で、ペットボトルなど清涼飲料や調味料容器などに広く使用されている。 同社はわが国でいち早く1984年に岩国大竹工場で同樹脂の生産を開始し、国内の飲料用ボトル需要の伸長とともに順調に業績を拡大してきた。しかし2013年以降、安価海外品の輸入拡大と再生PETボトル樹脂の需要が増加し、稼働率の低下を余儀なくされていた。これまであらゆる合理化につとめてきたが、国内でPET樹脂の収益を確保していくことは困難と判断し、撤退を決めた。 同社は、長期経営計画「VISION 2030」で事業ポートフォリオを見直し、ベーシック&グリーン・マテリアルズ事業領域では、高機能品拡大と事業再構築による資本効率性の改善、安定収益事業の基盤構築を目標に掲げている。今回の取り組みはその一環となる。 【停止するPETプラントの概要】 ▽対象製品 ポリエチレンテレフタレート(PET) ▽製造設備 岩国大竹工場内(山口県玖珂郡和木町) ▽生産能力 145千トン/年 ▽プラント停止時期(予定) 2024年10月 ポリエチレンテレフタレート(PET)の生産停止について https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1700542472.pdf Mitsui Chemicals to Stop Production of Polyethylene Terephthalate (PET) https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1700542472.pdf |