2023年11月28日 |
東北大、長年の謎「植物の温度センサー」発見 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:東北大学 |
温度感覚は、すべての生物に必須の機能で。ヒトはTRPという分子を使って温度を感知している。だが植物は、TRPのような温度センサー分子をもっていないため、植物が温度を感じる仕組みは長く謎だった。 東北大学大学院 理学研究科の上田 実教授(生命科学研究科)らの研究グループはこのほど、「レインツリー」の別名で知られるマメ科植物、アメリカネムノキが降雨によって葉を閉じる現象に着目し、この運動の引き金が葉の温度低下であることを突き止めるとともに、葉の就眠運動を制御する分子(SPORK2)が温度センサーとしても機能することを解明した。これは、植物が温度を感知するメカニズムの解明につながる発見となる。 これらの研究成果は、11月28日付生物学専門誌「 Current Biology(電子版)」に掲載された。 (用語の解説) ◆ TRPとは :Transient Receptor Potentialの略。温度を感じるセンサーとして機能するタンパク質。様々なタイプが存在し、各々が異なる温度帯を感知している。植物を除き、ヒトや昆虫を含む動物、酵母やカビなどの真菌類に存在する。 ニュースリリース参照 https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv_press1128_01web_rain.pdf |