2024年01月15日 |
触媒シーズ創出に自動特徴量設計技術 開発 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:北海道大学 |
北陸先端科学技術大学院大学 (JAIST)物質化学フロンティア研究領域の谷池俊明 教授らは15日、北海道大学の髙橋啓介 教授らと共同で、機械学習を用いた材料の機能予測について、事前知識を必要とせずに高精度な予測を実現する、特徴量設計技術を開発したと発表した。機械学習を用いた材料の機能予測において、経験的な側面を排除した特徴量設計技術を開発した。 最近、AI やその他の機械学習技術を利用して、触媒などの実用材料に関する研究開発を加速させる取り組みが注目されてるが、これには、機械を訓練するためのデータと、材料を記述し機能を予測するための変数が必要となる。とくに未知材料の機能を高精度に予測するには、機能に影響する因子を効率的かつ網羅的に取り入れた、材料記述子の存在が必要不可欠となる。従来、この記述子は、高度な専門知識に基づて自分で設計していた。 しかし、これには本来、知識の蓄積が十分でない対象に対しては、機械学習の活用には大きな制限があった。 本研究では、対象に対する事前知識を一切必要とせず、数十点程度の訓練データに対して機能する汎用的な特徴量設計技術を開発した。これは、考え得る大量の記述子候補、すなわち仮説を生成し、目的にかなった記述子を機械に選ばせる、いわば仮説スクリーニング技術となる。今後、機械学習を用いた材料シーズ創出の飛躍的な効率化に役立つことが期待される。 同研究成果は1月12日に英国科学誌「Communications Chemistry」オンライン版に公開された。 ニュースリリース参照 https://www.hokudai.ac.jp/news/pdf/240115_pr.pdf |