2024年01月26日
三菱ケミ、自動車ヘッドランプからPC樹脂回収
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:三菱ケミカルグループ

 三菱ケミカルグループは26日、ポリカーボネート樹脂(PC樹脂)のケミカルリサイクル技術の確立とシステム構築を目的に、東京海上日動火災保険(本社:東京都千代田区、広瀬伸一社長)および(株)ABT(本社:東京都千代田区、藤本忠社長)と共同で、使用済み自動車のヘッドランプからPC 樹脂を回収するスキームの実証を関東地区で開始すると発表した。

 三菱ケミカルと東京海上日動、ABTの3者は、昨年2月からそれぞれのネットワークを活用し、テールランプ等のアクリル樹脂回収のための実証実験を行ってきた。今回、さらに回収が困難なヘッドランプでも、回収の実証実験を開始することにした。実証実験で得られたオペレーション、素材の品質、コスト等の検証結果をもとに、順次全国へ検証エリアの拡大を目指していく方針だ。

 三菱ケミカルグループは昨年9月、三菱ケミカル九州事業所(福岡県北九州市)に PC 樹脂のケミカルリサイクル実証設備を完成し、市場から回収された使用済み PC 樹脂のリサイクル実証を10月から始めている。
 同実証事業は環境省の「令和4年度 二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金することにした。 脱炭素社会を支えるプラスチック等資源循環システム構築実証事業」の補助事業に採択されている。

 三菱ケミカルグループは、高品質なリサイクル PC 樹脂を再生できるケミカルリサイクル技術の確立だけでなく、リサイクルシステムそのものの構築も目指しており、そのため、PC 樹脂を製品に使用する企業等との連携や、多方面の市場から回収するスキームの検討など、PC 樹脂リサイクルシステムの社会実装に向けた準備を進めていくとしている。
  
ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1706229088.pdf