2024年01月30日 |
AGC、グリーン水素向けイオン交換膜新設 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:AGC |
AGCは30日、北九州事業所(北九州市戸畑区)に、150億円を投じて、グリーン水素製造に適したフッ素系イオン交換膜 FORBLUE・Sシリーズの製造設備を新設すると発表した。稼働開始は2026年6月の予定。その後さらに増強を重ね、2030年度には売上高300億円を目指す。北九州市でのプラント新設は24年ぶり。同社では千葉工場、鹿島工場に次ぐ第三の化学品拠点と位置づけている。 グリーン水素は再生エネ由来の電力で水を電気分解して製造する。新たなクリーンエネルギーとして注目され、世界各国で計画が進められている。現在実用化されている水電解装置は、アルカリ型と呼ばれる方式が主で、水力発電など電圧変動の少ない電源に適しているものの、太陽光発電など電圧が変動し易い電源には不向きなため、これらの電源を効率的に活用可能なPEM(プロトン交換膜)への関心が高まっている。このPEM型に使用するイオン交換膜の長寿命化を実現する材料として着目されているのがフッ素ポリマーだ。 AGCは、世界的に急拡大するグリーン水素需要に対応するため、今回、独自開発したPEM型水電解装置向けフッ素系イオン交換膜 FORBLUE・Sシリーズの量産化を決めた。長年の経験と蓄積技術を生かし、世界トップレベルの(1)消費電力を抑制する電圧性能(2)水電解装置の安全運転に関わるガスバリア性能を有している。2017年から試験販売を行い、高評価を得ている。 ニュースリリース https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1706590894.pdf |