2024年02月15日
帝人と日赤看護大、非常用燃料電池で連携
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:帝人

 帝人は15日、日本赤十字看護大学と共同で災害時の非常用電源として、燃料電池発電機を活用する実証実験に向けた連携協定を締結した。

 豪雨や地震といった自然災害時では、長時間の停電に備えて非常用電源の確保が重要となる。現在、非常用電源として多くの発電機が利用されているが、ガソリンやディーゼル発電機の場合は、使用時の騒音や臭いやガスによる一酸化炭素中毒のリスクが課題となる。

 日赤看護大は、有毒ガスや臭いが発生せず低騒音で稼働する燃料電池発電機に着目し、災害時の非常用電源としての活用を検討してきた。一方、帝人は水素エネルギーの普及に向けて、可搬型の燃料電池発電機の「燃料電池ユニット」と同ユニットに水素を供給する「圧力容器ユニット」を開発しており、実証実験を行うパートナーを探していた。

 こうした両者の考えが一致し、今回、災害発生時の非常用電源として燃料電池発電機を活用することを想定した実証実験を 2024 年度中に実施する連携協定を締結した。 災害発生時を想定し、ガソリンやディーゼル発電機の運用が困難な場所での燃料電池発電機の有効性確認や、限られたスペースでの設置場所および換気方法の確認、また、医療用のバックアップ電源への給電装置としての有効性の検証や課題の抽出などを実施する予定だ。
 
ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1707969200.pdf