2024年03月04日 |
東北大、白亜中期の海洋生物絶滅は巨大噴火 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:東北大学 |
東北大学 総合学術博物館の髙嶋礼詩教授らの研究グループは4日、海洋無酸素事変に堆積した、世界で最も厚い地層を北海道苫前町で発見したと発表した。 この地層(蝦夷層群)は、アジア大陸東沖の北西太平洋の半深海で堆積したと考えられる。この地層の岩石を分析した結果、過去に7回の巨大火山噴火があり、火山ガスを介して大量の二酸化炭素が大気中に放出され、地球温暖化と一部の地域での極端な湿潤化が起こったことが明らかとなった。 さらに、特にアジア大陸東部の降水量が大幅に増加し、大量の栄養塩がアジア大陸から太平洋へと流出した結果、世界中の海洋の溶存酸素が著しく低下した可能性が高いこともわかった。 降水量の増加は、東アジアの植生を裸子植物優勢の森林から被子植物優勢の森林へと一変させたことも分かった。当時の地球温暖化は、陸上の植生と海洋環境に多大な影響を与え、その回復に60万年の時間を要したことになる。 この研究成果は国際学術誌「Communications Earth & Environment」(2月19日付)に発表された。 (詳細) https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2024/03/press20240304-03-Cretaceous.html |