2024年03月08日
東北大、タンパク質凝集体の凝集度で新知見
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:東北大学

 細胞内に蓄積した変性タンパク質の凝集体は、パーキンソン病などの神経変性疾患の原因となっており、近年、神経変性疾患にパータナトスとよばれる非典型的なプログラム細胞死の関与が注目されている。
 
 東北大学の松沢厚教授(薬学研究科)らグループは7日、パータナトスの感受性がタンパク質凝集体の凝集度(固さ)によって決定されることを見出したと発表した。
 カテコール骨格を有する低分子化合物(YM435)は、タンパク質凝集体の凝集度を低下させる(流動性を上げる)ことでパータナトスを抑制した。同研究は、不明点の多いパータナトス誘導機構に関する新知見となる。カテコール骨格を含む化合物が神経変性疾患の新たな治療薬となることが示唆された。
 同研究の成果は、2月12日に細胞死に関する専門誌 Cell Death Discoveryに掲載された。

(詳細)
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv_press0307_01web_protein.pdf