2024年03月12日 |
東北大「接着と剥離」のメカニズム解明 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:東北大学 |
異種材料間の接着強度や剥離性能を自在に制御するためには、有機材料(接着剤)と無機材料の間の接着・剥離現象を分子レベルから理解する必要がある。だが、無機材料の「 表面化学状態 」が接着剤の分子構造や接着強度に与える影響については、今日まで十分に理解されていなかった。 東北大学 多元物質科学研究所の陣内浩司教授と、(一財)ファインセラミックスセンター(JFCC)の研究グループは11日、新規開発した接着強度試験法に加え、最先端の電子顕微鏡計測と分子シミュレーションを融合的に用いることで、無機材料の表面化学状態が接着剤の化学組成や分子構造などに与える影響を分子レベルから解明することに初めて成功したと発表した。 本研究により接着界面近傍の分子構造と巨視的物性との相関が明らかになり、耐久性に優れた複合材料や環境負荷の小さい接着技術の開発、ひいては持続可能な社会の実現に貢献すると期待される。 同研究成果は3月8日(英国時間)に、学術誌「Nature Communications」に公開された。 <用語の解説> ◆表面化学状態:材料の表面に存在する元素の種類や結合状態、官能基や吸着分子の種類や密度などによって決まる化学的な状態をいう。 ニュースリリース参照 https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2024/03/press20240311-02-si.html |