2024年03月14日 |
東北大と島津製、超硫黄分子 特性研究へ |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:島津製作所 |
島津製作所と東北大学は4月1日付で「島津製作所×東北大学 超硫黄生命科学共創研究所」(共創研究所)を設置し、「生体の老化メカニズム」に関連する超硫黄分子の特性研究を共同で行うと発表した。様々な疾患の診断や治療法の確立、健康を増進する機能性食品開発への貢献を目指す。 超硫黄分子とは、血液や臓器内に存在するアミノ酸などの有機化合物に硫黄が結合した物質の総称。強力な抗酸化作用を持ち、活性酸素の働きをコントロールすると考えられている。過剰な活性酸素は、疲労や老化、疾患の一因とされており、超硫黄分子の代謝メカニズムを解明することで、新たな診断・予防・治療法の確立や機能性食品の開発などへの応用が期待できる。 東北大学医学部の赤池孝章教授(環境医学)は、2017年に世界で初めて生体が超硫黄分子を介してエネルギー代謝を行っていることを発見した超硫黄分子研究の第一人者。島津製作所は2020年から赤池研究室と共同研究を行い、2021年には同社製の液体クロマトグラフ質量分析(LC-MS)を用いて生体内の超硫黄分子を測定するソフトウエア「LC/MS/MSメソッドパッケージ 硫黄代謝プロファイリング」を開発した。 今回設立する超硫黄生命科学共創研究所では、より多くの種類の超硫黄分子を一斉に分析する手法の開発、イメージング質量顕微鏡「iMScope」を用いた超硫黄分子の臓器内分布の観察などをさらに進める。両者は超硫黄分子の解析技術の発展を通じ、健康長寿社会の実現に貢献する。 ニュースリリース参照 https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20240313_04web_shimadzu.pdf |