2024年03月14日 |
三井化、車載ディスプレイ向けプリンター開発 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:三井化学 |
三井化学は14日、米国の100%子会社、SDC Technologies, Inc. がもつ100%子会社、COTEC GmbH (本社:ドイツ=コーテック)が、産業用インクジェット事業を手がけるドイツのCADIS Engineering 社と、革新的な車載ディスプレイパネル向け撥水性コーティング用デジタルプリンターを共同開発したと発表した。 COTECの超撥水コーティング材はメガネレンズなどに用いられており、高い撥水性とコーティング面の汚れなどを簡単に拭きとることができる清潔性、鮮明な視界維持に貢献している。 今回、COTECが有する超撥水コーティング技術と CADIS のデジタルプリント機器に関する知見を組み合わせることで、現在、真空蒸着装置等を用いたバッチ生産が主流の車載ディスプレイ向けの撥水コーティングを、常圧環境での連続生産に切り替えていくと期待されている。 ■新開発プリンターの特徴 (1)車載ディスプレイの生産性向上 :スピーディーなコーティングを可能とし、既存の生産ラインへの組込みが容易である。 (2)内装設計自由度の拡大 :インクジェット技術により、大型あるいは複雑形状ディスプレイへの高精度なコーティングが可能 。 (3)製造工程における低環境負荷 :常圧環境下での印刷により、エネルギー消費量の削減。また、コーティング範囲を無駄なく高精度に制御する技術により、材料消費量の削減、洗浄や研磨工程の省略などコスト削減のみならず、環境に配慮した工程を実現する。 プリンターは、2023 年3Qには欧州の大手自動車部品サプライヤーでの実証検証を終えている。今後は本格採用に向けた取り組みを加速していく方針だ。 ニュースリリース https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1710395733.pdf |