2024年03月15日
「コレステロールの経路阻害、細胞死を抑制」
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:東北大学

 自治医科大学、東北大学、九州大学の共同研究チームは14日、「コレステロール合成経路の阻害が脂質過酸化による細胞死を抑制する仕組み」を解明したと発表した。
 
 網羅的な遺伝子スクリーニングにより、肝臓においてフェロトーシス(脂質過酸化細胞死)を制御する因子としてコレステロール合成経路の最終段階を担う酵素DHCR7を特定した。最終段階を担う酵素であるDHCR7の阻害がフェロトーシスを強力に抑制する作用があることを新たに発見した。

 DHCR7の働きを抑えると、その基質である7-デヒドロコレステロール(7-DHC)が蓄積し、抗酸化物質として働くことで、細胞死を抑制する。

 DHCR7の阻害によるフェロトーシス抑制作用は、コレステロール合成経路の活性に依存しており、肝臓でのフェロトーシス抑制に効果的に働くことを明らかにした。
 本研究は英国科学雑誌「Nature Communications」(3月12日付)にオンライン掲載された。

ニュースリリース参照
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv_press0314_04web_DHCR7.pdf