2024年03月18日
三菱ケミ「水環境学会」に陰イオン交換樹脂発表
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:三菱ケミカル

 三菱ケミカルグループは18日、三菱ケミカル、金沢大学大学院、金沢大学、中央大学の研究グループが、九州大学で開催された第58回 日本水環境学会年会で「陰イオン交換時樹脂のPFAS除去」について研究成果を公開したと発表した。

 PFASは水環境における高い残留性や人体および生態系に影響をおよぼすことから、世界的に規制が進められている。発表は、2種類の強塩基性陰イオン交換樹脂と粒状活性炭の合計3種類の吸着剤を対象に、PFAS添加河川水を用いたラボスケールカラム通水試験を行いPFAS除去に有利な樹脂特性を検討した。また、陰イオン交換樹脂と粒状活性炭のPFAS除去性能比較も行った。
 
 研究の結果、対象とした3種類の吸着剤では、強塩基性陰イオン交換樹脂の粒状活性炭に対する優位性と陰イオン交換樹脂の多孔性がPFOA除去に有利である可能性が示唆された。PFOSに比べPFOAの吸着が環境水中の共存物質によって妨げられやすいと推測された。