2024年03月22日
三井化学、廃プラ分解油から石化誘導品
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学は22日、大阪工場(大阪府高石市)のクラッカーで、廃プラ原料の熱分解油からマスバランス方式によるケミカルリサイクル由来誘導品の製造・販売を開始したと発表した。原料となる廃プラスチックはサーキュラーエコノミー(循環型経済)実現に注力する(株)CFP(本社:広島県福山市、福田奈美絵社長)から調達する。
 
 マスバランス方式とは、「原料から製品への加工・流通工程において、ある特性を持った原料がそうでない原料と混合される場合に、その特性を持った原料の投入量に応じて、製品の一部に対してその特性の割り当てを行う手法」のこと。バイオマス・リサイクル社会の実現に向けて、重要な役割を果たしている。

 三井化学グループは今後、認証制度として欧州で広く採用されている「ISCC PLUS 認証」に基づき、マスバランス方式によるケミカルリサイクル製品を市場展開する。
 
 廃プラ分解油は、石油由来ナフサと同様の炭化水素で、クラッカーに投入することで、エチレン、プロピレン、ベンゼンなどの基礎原料になる。同社は2021年12月に日本初のバイオ&サーキュラークラッカーを実現。引き続きサステナブル(持続可能性)を上回るリジェネラティブ(再生的)社会の実現に向けて貢献していく方針だ。
  
ニュースリリース参照
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1711084309.pdf