2024年03月28日
京セラ、液体水素用端子 JAXAと共同開発
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 京セラは28日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同で、京セラが開発した超高真空用気密端子技術をベースとした液体水素用のハーメチックシール(気密端子)を開発したと発表した。世界で初めてJAXAの液体水素環境試験でハーメチックシールに求められる高気密性の実証に成功した。

 国際社会で気候変動対策は重要で、二酸化炭素を発生させない水素エネルギーの活用に期待が大きい。水素を大量に運搬、保管するためには、ガスの1/800の体積となる液体水素が有望とされている。液化した水素はマイナス253℃の極低温度条件下で長期間安定して保冷する必要がある。
 
 京セラは2016年からJAXA宇宙科学研究所と「液体水素用ハーメチックコネクタ」の共同研究を進めてきた。その結果、日本で最大の液体水素実験設備を有するJAXA能代ロケット実験場での過酷な条件下で、今回開発した液体水素用ハーメチックシールが、世界で初めて、5Mpa(約50気圧)を超える圧力の環境下で高い気密性が実証された。同社は引き続きさまざまな分野で液体水素用機器や容器向け製品を開発し、水素社会の実現に貢献していくとしている。