2024年04月04日
三井化学、市原のフェノール 生産停止
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学は4日、事業収益改善のため、市原工場のフェノール年産19万トンプラントを遅くとも26年度までに停止すると発表した。

 同社は事業基盤であるベーシック&グリーン・マテリアルズ(B&GM)事業領域について、競争力のある誘導品を中核に据え、最適なクラッカー体制の構築を目指してきた。現在はその第2幕目の段階としている。

 同社はフェノール事業を市原工場のほか、大阪府高石市、中国上海市の3拠点で展開してきた。市原工場は1970年にスタート、主要誘導品であるビスフェノールA樹脂の好調を背景に事業拡大してきた。だがその後、中国をはじめアジア各地で設備の建設が相次ぎ、大幅な供給過剰を招いている。

 こうした事業環境の中で今後の対応策を検討した結果、将来的に生産を維持するための収益確保していくことは困難と判断した。
 
 今後は長期経営計画「VISION 2030」に掲げた「高成長.高収益のグローバルのスペシャリティケミカル事業」と、「競争力のある誘導品を中核としたサスティナブルなグリーンケミカル事業」を2本柱に据え、真のグローバルスぺシャリティカンパニーを目指す。

ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1712209025.pdf