2024年04月05日
東北大、高血圧予防の食事パターンを機械学習
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 食事は疾病リスクを軽減する上で食事は重要。だが、ひと口に食事といっても調理方法や食行動など様々な因子が関係することから、食事の評価はその複雑さゆえに容易ではない。

 東北大学大学院 医工学研究科の永富良一教授らは4日、仙台卸商センター(協同組合)の組合員男性447名を対象に2008年から2年間にわたり追跡したコホート研究データから、AIによる食事パターンの分類を行い、高血圧発症リスクとの関連を調べた。
 
 その結果、「乳製品・野菜」「肉」の二つの食事パターンは、「海産物とアルコール飲料」に比べて高血圧発症リスクが6割以上少ないことが分かった。小規模なデータではあるものの、食事と健康との関連をAIを使って解析した研究成果で、今後、さまざまな活用が期待できる。

 本研究成果は2月25日に栄養科学の専門誌「European Journal of Nutrition」のオンライン版に掲載された。

<用語の解説>
 ◆コホート研究:人集団を一定期間追跡し、疾病等の発症に寄与すると考えられる要因を持つ集団と持たない集団との間で疾病の発症率などを比較する方法。本研究では 2 年の追跡の間に高血圧を発症した人数を比較している。
  
ニュースリリース参照
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20240404_01web_high.pdf